大阪桐蔭歴代イチのミート力。森友哉は低身長、短い腕でもカッコええ (2ページ目)

  • 谷上史朗●文 text by Tanigami Shiro
  • 岡沢克郎●写真 photo by Okazawa Katsuro

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 森のバッティングを見るたび、将来への期待が大きく膨らみ、「将来はプロで三冠王を獲れる」「4割、通算3000本安打も......」「トップモデルは小笠原道大か門田博光」と、多くの雑誌で書いたことがある。普段は誇張した表現をすることはほとんどないのだが、森は格別だった。

 そして森の打撃力の高さを誰よりも実感していたのは、大阪桐蔭の西谷浩一監督だ。これまで名だたるスラッガーをプロの世界へ送り出してきた西谷監督は、2年の夏前の段階でこう断言していた。

「コーチ時代から含めると、大阪桐蔭で指導して20年になりますが、とらえる能力は間違いなく歴代ナンバーワンです」

 ドラフト指名後森の未来図について話した時も、「1年目から使ってもらえれば3割、20本も......森友哉、中村剛也、浅村栄斗の"大阪桐蔭クリーンアップ"が1年目から実現するかもしれませんね」と向けると、普段なら慎重に言葉を選ぶ西谷監督がこう語った。

「1年目に、もし守備もなにも関係なく、年間を通して打席に立ったらどれぐらい打つのか。いち野球ファンとして単純に見てみたいです。もちろん、プロのピッチャーは甘くないでしょうが、『森なら......』とい思いはあります」

 そしてこう続けた。

「西岡剛が首位打者を獲って、『じゃあ森と比べて、高校時代にどっちがとらえる能力が高かった?』と聞かれれば、間違いなく森と答えます。中村剛也、平田良介、浅村栄斗、中田翔......誰と比べても森が上です。この先、森がどれくらい打つかと考えれば、当然、期待は高くなります」

 高校時代の森は、思ったことは素直に口にするタイプだったが、バッティングに関しては感覚派で、あまり多くを語らなかった。だから、森のバッティングのすごさをどう表現すればいいのか難しかった。

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