「野球が上達する参考書を探してる」ヤクルト18年目トリオの投球極意 (5ページ目)

今シーズンからヤクルトでプレーすることになった寺原隼人寺原　僕はこの数年は中継ぎだったのですが、たとえばピンチの場面で出ていきますよね。先発ピッチャーは「お願い」っていう気持ちでしょうけど、ぶっちゃけ、「ここで点を取られてもオレの責任じゃないし」くらいでしたね（笑）。じゃないと次の日も投げることがあるわけですから。もちろん抑えるつもりで投げますけど、割り切りも大事ですよね。今年は先発スタートなので、中継ぎのピッチャーには「お願い抑えて」となると思います。でも、打たれたからといって「はぁ......」とはならないですよ。

石川　先発はそれが嫌だったら、完投しろよって話だからね。

近藤　でも今は、ピンチの場面で投げるのが面白いというか。それはヤクルトに移籍してきたことも大きかったと思っています。"近藤"という選手を知らないチームに入ることで、新しい自分を創り上げられるじゃないかと期待していたら、そう思ってくれるみなさんがいた。ここで抑えたら目立てるという気持ちもある。そういう楽しさがありますね。ただ、自分で招いたピンチは確実に点を取られてしまうので、そこが先発としてうまくいかなかったところだと思います。

──　最後に今シーズンへの思いをお願いします。

寺原　本当に先発は久しぶりですが、もう一度、２ケタ勝利をやりたいですね。

近藤　僕の場合は登板数が重要になると思うんですけど、イメージとしてはどんな場面でも投げる。そのくらいの気持ちでいます。

石川　いいシーズンにしたいよね。３人で１年でも長く現役を続けたいですし、まず目指すのは３人揃ってのキャリアハイだよね。

──　楽しい時間を本当にありがとうございました。