大瀬良大地が挑む打倒・菅野智之「200イニングをクリアすれば...」 (2ページ目)

  • 加来慶祐●文 text by Kaku Keisuke
  • 小池義弘●写真 photo by Koike Yoshihiro

「『大瀬良は全体練習が終わった後もポール間を50本走っていたんだぞ』と。当時は内心『それは言いすぎだろ』と思っていましたが、大瀬良さんに聞いてみると、実際は50本ではなく70本だったそうです。監督が言っている以上の本数だったんですよ。今年の新人合同自主トレでも2日間ほど大瀬良さんは参加されていたのですが、最後まで残って黙々とトレーニングをされていた。キャッチボールで見せるキレ味の理由が、今にしてわかった気がします」

 第2クールに入って視察に訪れた日本代表の稲葉篤紀監督は、次のように大瀬良を評した。

2015年に初めて代表入りした時と比べて堂々としているし、制球力を含めて数倍成長している。もちろん今秋のプレミア12や来年の五輪で代表チームに名を連ねるだけの力がある」

 キャンプ地で行き交うあらゆる人々が「今年の大瀬良はすごい」、「気持ちの乗りが違う」と口を揃えるのである。大瀬良は言う。

「たしかに気合いは入っていますね。(昨年は)個人的に成績を残せてモチベーションが上がっているのもありますが、一番は最後の最後で悔しい思いをしたこと。本拠地で相手の胴上げを見せつけられて、日本一を逃したこと。あの時に味わった(悔しい)思いが今のボクを突き動かしています」

 3年連続でリーグ優勝しながら、日本シリーズで2度も敗れ、一昨年はクライマックス・シリーズ敗退の屈辱を味わった。

 さらに昨年のチーム防御率は前年から0.7ほど悪化し、4点台(4.12)にまで落ちたことも、大瀬良に危機感を煽っている。

 また、2年連続MVPを獲得するなどチーム最大のポイントゲッターであった丸佳浩が巨人に移籍し、打線は再編を余儀なくされることは間違いない。それゆえ、現状では投手陣に頼らざるを得なくなることが増えてくる可能性が高い。なかでも大瀬良にかかる期待は例年以上に大きい。

 悲願の日本一達成に向け、大瀬良は並々ならぬ覚悟で挑むつもりだ。

「一番意識しているのはイニング数です。200という数字はなんとかクリアしたいと思います。200イニングに到達すれば、自ずと勝ち星も防御率もいい数字が残ってくると思う」

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