斎藤佑樹が30歳で原点回帰。「楽しむ自分を見てはしゃいでほしい」 (5ページ目)

  • 石田雄太●文 text by Ishida Yuta
  • 田口有史、スポルティーバ●写真 photo by Taguchi Yukihito,Sportiva

今シーズン、2年ぶりの勝利を目指す斎藤佑樹今シーズン、2年ぶりの勝利を目指す斎藤佑樹── 人が喜んでくれる野球、その原点はどこにあるんでしょう。

斎藤 やっぱり親の存在です。小学生の頃、三振取って、ホームランを打ったら、お父さんもお母さんも喜んでくれましたし、チームメイトの父兄のみなさんも喜んでくれた。中学生になったら仲のいい友だちとか、学校の女の子たちも応援に来て、僕の野球で喜んでくれました。高校に入って、2年生の秋、日大三高に勝った時は学校のみんなで応援に来てくれて、全員が喜んでくれた。あの時はたまらなく楽しかったなぁ......。

 僕は今でも、自分が投げて、勝って、応援してくれた人たちがスタンディングオベーションで迎えてくれる瞬間をいつもイメージしているんです。要は、選手としての僕だけではなくて、僕のプレースタイルとか、生き方とか、そういうものに共感してくれた人たちが集まって、「よくやった」と思ってもらえるようなシーンをいくつもつくりたい。そのためにはまず、自分を楽しくさせて、周りを楽しくさせる。みんなが、その人を見ているといつしか心が躍る......そんな選手になりたいと思っています。

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