2018.10.15

CS史上初のノーヒット・ノーラン。
菅野智之が大学時に語ったエース論

  • スポルティーバ●文 text by Sportiva島村誠也●協力 cooperation by Shimamura Seiya
  • photo by Kyodo News

 まさにエースのピッチングで、チームを勝利に導いた菅野。絶対的エースとして君臨していた東海大時代、菅野は”エース”について次のように語っている。

「調子のいい時はもちろん、よくない時でもチームを勝たせられるのがエースだと思います。だから三振にこだわりはありません。もちろん、状況によって三振を狙いにいく時もありますけど、それよりもいかに最後まで投げ切れるかを考えています。エースがいいピッチングをすれば、チームの雰囲気も変わる。そこは意識してやっています」

 この日、奪った三振は7つ。菅野にしてみれば多くはないが、それでもここぞの場面ではギアを上げ、意図的に狙いにいった。山田に四球を与えたあとのバレテンィンに対しては、最後は外角のスライダーを投げお手本のような配球で三振に斬ってとった。記録は「6回くらいから意識していた」と試合後に語った菅野は、こうも言った。

「小林は今年2回目(山口俊が7月27日の中日戦でノーヒット・ノーラン)なので、意識してくれていると思った」

 小林誠司のリードについては、山田もこんなコメントを残している。

「菅野さんもよかったですけど、小林さんのリードが僕の思っているところと違うところがありました」

 菅野-小林バッテリーの活躍でファーストステージを突破した巨人。菅野は言う。

「高橋監督と1日でも長くやりたい。最後までフル回転で頑張る」

 これで高橋由伸監督の辞任発表後は4戦無敗。今シーズン、チームはなかなか投打がかみ合わず、3位ながら6771敗5分。それでもここ数日の戦いは、2012年から14年までリーグ3連覇を達成したチームを彷彿させる。

 果たして”下剋上”は起きるのか。今の巨人ならその可能性も大いに期待できる。菅野がもたらした1勝は、ただの1勝ではない。

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