大混戦セ・リーグCS争いの行方は。目利きの評論家3人が大予想 (2ページ目)

  • スポルティーバ●文 text by Sportiva
  • 小池義弘●写真 photo by Koike Yoshihiro

西山秀二氏(元広島、巨人など)

 最下位の中日までCSのチャンスはあると思います。現状、ヤクルトにやや勢いがあるのかなと思いますが、8月末から9月頭の広島戦で痛い逆転負けを喫したり、まだ絶対的な強さはありません。この試合をすんなり勝っていれば、抜け出していたと思うのですが......。現在3位の巨人に2ゲーム差と優位なのは間違いないですが、投手陣は不安定ですし、計算できる先発投手がいません。大型連敗の危険もありますので、まだまだ安心はできないと思います。

 3位の巨人は岡本和真がブレイクするなど、明るい話題もありましたが、投手陣が苦しい。先発は駒が足りず、リリーフに関しては1年間バタついている印象があります。ここにきて先発だった山口俊を抑えで起用していますが、やってみないとわからない部分が多く、どこまで期待に応えられるのか不安はあります。

 そんななか、期待したいのが先日一軍に上がった畠世周です。力のある投手ですし、先発なのかリリーフなのか、起用法はわかりませんが、彼が機能してくれればCS進出に大きく前進すると思います。

 阪神は残り試合数が最も多く、日程的に厳しい戦いを強いられるのは間違いありません。ベテランも多く、連戦が続くなかでどこまでパフォーマンスを発揮できるかがカギになりそうです。ただ、この時期の連戦は体力的にも精神的にもこたえます。現有戦力にプラスアルファの部分がないと、厳しいかもしれませんね。それはDeNA、中日にも言えることで、起爆剤となる何かがほしいところです。

 ここまでの戦いを見ると、ヤクルト、巨人にやや分があるのかなと思うのですが、不確定要素が多すぎてこの先の展開がまったく読めません。いずれにしても、ここからが本当の意味でサバイバル。「連敗したら脱落」という戦いになるのは間違いないでしょうね。

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