セ・リーグの強打者もノリノリで感謝。
プロ野球を魅力的にする応援

  • 寺崎江月●取材・文 text by Terasaki Egetsu
  • photo by Kyodo News

 プロ野球選手から見る「応援」企画の第2弾。前回の記事ではパリーグの若きスラッガー2人に話を聞いたが、今回は侍ジャパンの主砲である"ハマの怪童"と、カープで20年目のシーズンを送る衰え知らずのベテランが質問に答えてくれた。セ・リーグの"顔"である2人が、普段はあまり触れられることのない応援について語り尽くす!

筒香嘉智・横浜DeNAベイスターズ

日本を代表するスラッガーである横浜DeNAの筒香日本を代表するスラッガーである横浜DeNAの筒香

──ご自身の応援歌の印象は?

「初めて聞いたときから『いい歌だなぁ』と思いました。それに応える活躍をしなきゃいけないという気持ちになりましたね」

──ソフトバンクの上林誠知選手は、筒香選手の応援歌がお気に入りのようです。「とくに前奏がカッコいい」と。

「ファンファーレのことですよね。あの形で始まる応援歌は少ないですし、周囲からもよく『いいね』と言われます」

──あの前奏は「ファンファーレ」と呼ばれているんですね。

「少なくとも僕のなかでは、ですが(笑)」

──登場曲についてのこだわりは?

「現在使っているのは、AK-69さんの『Flying B』と、BENIさんの『READY25』の2曲です。打席に立つときに交互で使わせてもらっています。AK-69さんとはプライベートでも交流があって、自分が大好きな曲を選びました。BENIさんの曲は、自分のために書き下ろしていただいた曲なので大切にしています」

──ホームランなどで打点を挙げて守備に向かう際には、いつも大きな声援が起きますね。

「どの球場でも、僕の名前を呼んでくれた声は耳に届いています。すごくうれしいのですが、守備のために『いつまでも浮かれていてはいけない』と切り替えることも忘れないようにしています」

──自分以外で気に入っている応援歌はありますか?

「横浜のOBでもある村田修一さんの応援歌です。高校時代からベイスターズの試合を見ていて、『"男・村田"の応援はカッコいいな』と思っていました」

──イニング間で花火を打ち上げるなど、各球団のイベントについてどう思いますか?

「試合中なので、選手がそれを楽しむのは難しいです。でも、ファンの方たちにとっては観戦の楽しみのひとつですから、これからも続けてほしいですね」

──高校野球の応援で好きな曲はありますか?

「やはり母校の横浜高校の応援が最高です。素晴らしい応援を受けながら成長できたことが、今の自分を支えてくれています」

──これまでに、もっとも印象に残っている応援は?

「昨年の横浜スタジアムで行なわれた日本シリーズでの応援です。ペナントレースとはまったく雰囲気が違いますし、ファンのみなさんのボルテージがすごく高いんですよ。『こうも変わるのか』と驚きました。あの応援のなかでプレーできるのは幸せです。今年も日本シリーズに進出して、大きな声援を背に今度こそ日本一になれるよう頑張ります!」

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