クビ寸前から虎の大エースへ。メッセンジャーを変えた「ジョーの助言」 (4ページ目)

  • ブラッド・レフトン●文 text by Brad Lefton
  • 小池義弘●写真 photo by Koike Yoshihiro

 特に今年のキャンプで印象に残ったのは、236ポンド(約107キロ)まで体を絞っていたことだ。これまでの最高は、メジャー時代の280ポンド(約127キロ)だったとメッセンジャーは言う。

「プロになって今年が20年目なんです。長いことプレーしてきて、これまで関節とかに痛みが出たことはなかったんですけど、体重が重いといつか壊れるんじゃないかと思って......。

 今、私には4人の子どもがいるんですが、その子たちのためにも少しでも長く野球を続けたいし、少しでも一緒にいたいんです。今の体で朝起きると、すごくエネルギッシュですね240ポンド(約109キロ)くらいが一番いい感じです」

 日本野球を力でねじ伏せてやろうと思っていた選手が、皮肉にもカーブを有効に使い、体を絞ったことで記録にも記憶にも残る選手となった。そうした柔らかい発想ができるようになったことこそが、メッセンジャーを超一流の選手へと押し上げた一番の要因なのだろう

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