ヤクルトに献身する坂口智隆。バレンティンも「グッチとは通じ合う」 (2ページ目)

  • 島村誠也●文 text by Shimamura Seiya
  • 小池義弘●写真 photo by Koike Yoshihiro

 不慣れなポジションを守り、打順も固定されているわけではない。プレーする環境は厳しいが、それでもこれだけの好成績を残している。坂口にここまでのバッティングについて聞いてみた。

―― 昨年までと比べると、スイングが大きくなった印象があります。

「どうですかね。練習ではスイングが大きい小さいに関係なく、力強く振る、コンタクトを強くというのを意識していますが、試合ではこれまでと同じです。感覚的なことなので言葉にできませんが、僕の中では昨年の8月中旬頃から『これでやっていこう』と決めたことがあって、微調整はありますが、基本は変えずに継続できている。それが今の結果につながっているのかな、と。

同じことを続けることが(結果への)近道なんで。もちろん、それができてもヒットにならないこともありますが、この世界は結果が自分を救ってくれることがあるんで、うまく切り替えられているところもあります。いま結果が出ている間に、やっていることをしっかり継続させたいと思っています」

―― 出塁率は現時点でリーグ1位です。

「出塁は自分に課せられているところなので、何とかという思いがあります。フォアボールに関してはもっと取れたんじゃないかと思っていますし、出塁率についてはこれからも自分のテーマとしてこだわっていきたいですね」

―― 石井コーチとのティーバッティング中、「昨日の最後のセンターフライも(スイングしながら)ここまではよかったんですけど......」など、会話をしながらの練習が印象的です。

「前日の確認作業はこれまでもやってきたことなんですが、ティーバッティングをしながらチェックポイントとして形にしてもらえるので、すごく助かります」

 石井コーチは坂口のバッティングについて、次のように語る。

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