2018.03.31

藤浪晋太郎が、コントロール、フォーム、
今の心境を語るインタビュー

  • 石田雄太●文 text by Ishida Yuta
  • 市川光治(光スタジオ)●写真 photo by Ishikawa Mitsuharu(Hikari Studio)

今シーズン、2015年以来の2ケタ勝利を目指す藤浪晋太郎── そういう試みを楽しめている感じはありますか。

藤浪 楽しい……どうでしょうね。やっぱり苦しいものではありますね。よくないところから戻すときって、戻るとわかってるわけじゃないですし、去年は思い通りに投げられず、「自分のフォームじゃない」「自分のボールじゃない」という状態で勝負しなければならなかったので、登板するたびに、ブルペンへ入るたびに、ものすごくストレスがたまりました。夢の中で試合が出てきたり、投球フォームのことが出てきたり、家でボーっとしているときも、「こうかな……」「ああかな……」と、ずっと野球のことを考えていました。

── そういうふうに物事がうまくいかないとき、自分自身を励ましたり、前へ進めるために大事にしている言葉とか考え方を持っていますか。

藤浪 言葉になっているわけではありませんけど、高校時代、それだけやってできたんだから、というものは自分の中にはありますね。去年、勝てなくなったとき、初めての挫折みたいな感じで言われましたけど、自分の中では高校時代、もっと苦しいところをくぐってきたし、もっと心折れるようなこともあったので、そこから這い上がったという自負はありました。その気持ちがあるからこそ、「あれだけ苦しいところから這い上がってきたんだから、今のオレにもできるはずだ」と、自分を励ますことができているんだと思います。

── プロ1年目に、プロで戦うための武器は何かとうかがったとき、藤浪投手は「軸がブレないこと」「自分の感性を信じること」だと話していました。それは今でも貫き通せていますか。

藤浪 技術的には迷ったところはありました。でも、基本はブレていないと思っています。腕を軸に巻きつける話もそうですけど、自分はストレートで押すピッチャーですし、変化球はスライダーで押すピッチャーだというところはブレていません。自分のスタイルやピッチングのあり方、野球に対する考え方……そういう幹の部分は今でもブレていないと思っています。