解説者7人のパ・リーグ予想。
1人だけソフトバンク3位予想の根拠は

  • 田口元義、スポルティーバ●文 text by Taguchi Genki、Sportiva
  • 小池義弘●写真 photo by Koike Yoshihiro

◎建山義紀氏

1位:ソフトバンク
2位:オリックス
3位:日本ハム
4位:西武
5位:楽天
6位:ロッテ

 日本ハムは大谷翔平が抜け、増井浩俊と大野奨太はFA移籍。大幅な戦力ダウンと思われがちですが、私は打線については昨年よりも断然上だと思っています。まず、中田翔は昨年のような成績(打率.216、16本塁打、67打点)にはならないでしょうし、新外国人のアルシアもかなり打つと思います。3番に近藤健介、4番に中田、5番アルシア、6番レアードと相手投手にとっては気の抜けない強打者が並びます。そしてマークが甘くなる7番に一発のある横尾俊建が入る。投手陣が弱いため3位にしましたが、救世主的な選手が現れれば優勝争いをする可能性は大いにあります。

 パ・リーグのなかでダークホース的な存在がオリックスです。「ケガ人が出なければ......」という条件はつきますが、個々の能力はものすごく高い。外国人も優秀ですし、若手も出てきている。優勝争いに絡んでくれば選手のモチベーションも上がるでしょうし、ソフトバンクを脅(おびや)かす存在になると思います。

 西武は山川穂高を筆頭に、打てる選手が揃っている。攻撃力はパ・リーグのなかでもトップクラスだと思います。とはいえ、野上亮磨、シュリッター、牧田和久が抜けたのは痛い。特にリリーフ陣の再建は急務です。

 楽天については、先発投手陣の駒は揃っていますし、抑えも松井裕樹がいる。ただ、攻撃陣はペゲーロ、ウィーラー、アマダーの外国人トリオ頼みで、長打力に欠けます。打線がうまく機能しないと、1年という長丁場を戦い抜くのは厳しいと言わざるをえません。そうしたことも考慮して、この順位にさせてもらいました。

 ロッテは井口(資仁)監督の手腕に注目です。日本とアメリカの両方でプレーした経験があり、ワールドシリーズも日本シリーズも制覇している。つまり、どうすれば勝てるチームになるかというメソッドは、すでに頭のなかに入っていると思います。ただ、その野球についていけるだけの選手がどれだけいるのか......。

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