4割男・近藤健介に憂いなし。
私たちは異次元ゾーンを目撃するのか

  • 中島大輔●取材・文 text by Nakajima Daisuke
  • 田口有史●撮影 photo by Taguchi Yukihito

 アリゾナでの春季キャンプでは、本職のキャッチャー1本で取り組んでいると報じられる。近藤が扇(おうぎ)の要に収まれば、ここ数年守ってきた外野、三塁、二塁に他の選手を起用できる。そうした相乗効果がチームにもたらされることに加え、捕手として打率4割に挑戦すれば、大谷の抜けたファイターズの新たな目玉になる。

 そうなれば、清宮幸太郎への注目(=報道によるプレッシャー)も少しは分散され、スーパールーキーにとって成長しやすい環境が整う。そうした意味で、今季のファイターズのキーマンは近藤なのだ。

 アジアプロ野球チャンピオンシップで打率5割以上と打ちまくり、侍ジャパンの優勝に貢献した後、近藤は2018年以降をこう見据えた。

「野球選手である以上、日の丸を背負ってこういう緊張感でやりたい気持ちはあります。トップチームになったらもっといい選手がいっぱいいますし、追いついていかないといけない。それには、シーズンでしっかり結果を出していかないといけないと思います」

 前人未到の領域を確かに視野に入れる左打者にとって、楽しみなシーズン開幕が日に日に近づいている。

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