片岡篤史・新ヘッドコーチに聞く、タイガース「金本改革」の進捗状況

  • 寺崎江月●文・写真 text & photo by Terasaki Egetsu

 阪神タイガース金本知憲政権が誕生してから早くも3年目を迎える。今季13年ぶりのリーグ優勝を目指すうえで、戦力の手応えは? ライバルへの対応策は? チームのキーマンは?

 金本タイガースこれまでのチームスローガン「超変革」「挑む」の達成度を検証しつつ、「執念」を掲げる今季の展望について、片岡篤史ヘッド兼打撃コーチに聞いてみた。

金本タイガース3年目に自信を見せる片岡篤史コーチ金本タイガース3年目に自信を見せる片岡篤史コーチ
──今季からのヘッドコーチ就任については、誰からオファーがあったのですか?

片岡 直接、(金本)監督から言われました。

──そういう予感はありましたか。

片岡 スポーツ新聞などでは僕か矢野燿大さんかと書かれていましたけど、クライマックスシリーズ(CS)の最中だったので、それどころじゃなくて試合に集中していました。

──金本政権でのチームスローガンは、1年目が「超変革」、2年目の昨年は「挑む」でした。それぞれ達成感はあったのでしょうか。

片岡 監督は、1年目は若い選手を使って最大限にチャンスを与えました。根本的にチームを変えるんだということですね。やっぱり生え抜きのレギュラーが鳥谷敬しかいないというのがチームの大きな問題でしたから。監督が言う「うまい選手よりも強い選手を作る」という目標を掲げて改革に取り組みました。順位は4位でしたが、それなりに成果はあったと思います。

──2年目のシーズンは「挑む」ことができましたか?

片岡 1年目の超変革が2年目につながって、貯金17で2位に食い込めました。でも、貯金が17できたという余裕は一切ありませんでしたね。精一杯戦って、終わってみたら2位だったという感覚にすぎませんでした。毎日必死に戦った結果が、相手よりも少し上回っただけという感じかなぁ。

 監督1年目にチャンスをもらった若手も、「そう何回もチャンスはないよ」と、出場できる選手たちも絞られてきました。そういう意味では底上げはできたんじゃないかなと感じています。

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