侍ジャパンで打率6割。西川龍馬にカープ首脳陣が浴びせる期待と注文 (2ページ目)

  • 山岡則夫●文 text by Yamaoka Norio
  • photo by AFP/AFLO

 また高コーチは、メンタルの強さも西川のストロングポイントだと指摘する。

「メンタル部分は図太いというか、本当に強い。どんな状況で出場しても物怖じしないというかね。だから、本当にあとは体だけ。オフにしっかりと取り組んでほしいですね」

 シーズン中、不動のレギュラーである菊池涼介が欠場した試合で、西川が代役として出場するも結果を残せず、周囲から批判された時期もあった。

「結果を残さなければ、(周囲から)言われるのはわかっています。そんなことを気にしていません。自分ができることをやるだけ。とにかく僕は結果を出さないといけない立場ですから......」(西川)

 高い技術と強いメンタリティを武器に順調に成長してきた西川だが、一方で課題も浮き彫りとなった。それがスタメンで出場したときと、代打で出場したときの差である。単純な比較はできないが、スタメン出場時は204打数56安打、打率.275だったのに対し、代打は44打数15安打、打率.341と圧倒的に好成績を残している。その部分に「改善の余地がある」と語るのは迎祐一郎打撃コーチだ。

「西川を見ていて感じたのは、スタメンと代打で気持ちの持ち方のようなものが違うのかなと。代打のときは凄い集中力を発揮していました。だけどスタメンになると、少し意識してしまうようなところがありました。その差がなくなれば、間違いなく結果は残せると思います。今回、侍ジャパンのメンバーは西川と年齢が近く、レギュラーでガンガンやっている。そういった選手たちに刺激を受けて帰ってきてくれれば......」

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