2017.11.07

【イップスの深層】強肩外野手・中根仁が
「カットマンに返球できない」

  • 菊地高弘●文 text by Kikuchi Takahiro
  • photo by Kyodo News

 弱り果てた中根が取った行動は、「もっと速く二塁まで走る」だった。

「もう猛ダッシュですよ(笑)。それしかできなかったんです」

 プロ野球選手に限らず、投手、捕手、内野手でイップスに陥った選手の多くは、外野手に回される。だが、外野手がイップスになってしまった場合はどうすればいいのか。中根はイップスをごまかし、15年の長きにわたって現役生活を続けられた要因について語り始めた。

つづく

(=敬称略)

※「イップス」とは
野球における「イップス」とは、主に投げる動作について使われる言葉。症状は個人差があるが、もともとボールをコントロールできていたプレーヤーが、自分の思うように投げられなくなってしまうことを指す。症状が悪化すると、投球動作そのものが変質してしまうケースもある。もともとはゴルフ競技で使われていた言葉だったが、今やイップスの存在は野球や他スポーツでも市民権を得た感がある。

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