筒香と山﨑。DeNAの「ボスキャラ」登場で史上最大の下剋上なるか (4ページ目)

  • 石塚隆●文 text by Ishizuka Takashi
  • photo by Kyodo News

「前日に得点差はありましたが、クリーンナップと対戦できたことが糧になっています。またレギュラーシーズンでは悔しい思いをしたし、眠れない夜もありました。その悔しさを忘れることなくポストシーズンを戦うことができている」

 緊迫の場面。山﨑は初球、外角のツーシームを投げ込むと、明石はそれを引っ掛けファーストゴロでアウト。非常に難しい状況を乗り越え、山﨑はチームを勝利に導いた。

「チームとして勝ち切れたのは勢いにつながるだろうし、ここからまた気を引き締めて福岡に向かいたい。日本一は、誰も見たことのない場所だけど、ひとつずつ勝っていきたい」

 お立ち台でファンの前で宣言したが、山﨑は胴上げ投手として有終の美を飾るつもりだ。

「毎晩寝る前に『胴上げ投手になるんだ』と強くイメージしながら過ごしていきたいですね」

 戦力を鑑(かんが)みれば、依然ソフトバンク有利は揺るがない。果たして、ラミレス監督のもと筒香を中心にポストシーズンにおいて成長し続けているDeNAは、その堅牢(けんろう)な牙城を切り崩すことできるのか。雌雄を決する福岡ラウンドがいよいよ始まる。

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