鈴木尚広が占うセ・リーグCS。メッセ対DeNA打線で流れが決まる (2ページ目)

  • スポルティーバ●文 text by Sportiva
  • 小池義弘●写真 photo by Koike Yoshihiro

 得点のバリエーションが増えただけでなく、リードしているときの試合の運び方や、膠着しているときの試合を動かし方など、どんな状況になっても自分たちの"型"を持っているから、選手たちに迷いがありません。昨年と比べて、チーム力は格段に上がったと思います。

 また、シーズン終盤は高卒1年目、細川成也の鮮烈デビューもありました。もともとDeNAは平均年齢も若く伸び盛りのチームなのですが、さらに新しい戦力が加わった。若いチームですが、戦力に厚みが出てきました。

 そのDeNAとCSファーストステージで対戦するシーズン2位の阪神ですが、広島と優勝を争うわけではなく、3位チームに激しく追われることもなかった。言い方は悪いですが、何となく2位にいるような感じで、特にシーズン終盤はCSに向けて乗っていける戦いではなかったように映りました。

 中谷将大や大山悠輔といった若手が成長してきたことは確かですが、依然チームを支えているのは福留孝介や鳥谷敬、糸井嘉男のベテランたちです。彼らがチームにいることでシーズン中は安定した戦いができたことは間違いありません。ただ、CSのような短期決戦は安定感よりも爆発力が必要になります。それに福留、鳥谷、糸井の3人はいずれも左打者で、DeNAには石田健大、今永昇太、濱口遥大と左腕が充実しています。そのなかで阪神打線がどういった攻撃ができるのか注目ですね。

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