斉藤和巳が断言。「ソフトバンク優勝の立役者は唯一無二のサファテだ」 (2ページ目)

  • 高橋博之●文 text by Takahashi Hiroyuki
  • photo by Kyodo News

「昨年のソフトバンクは、一時期2位に11.5ゲーム差をつけながら優勝できませんでした。首位にはいるものの流れがあまりよくないなか、主力選手のケガなどもあり、気づけば激しい逆流になっていた。そうなるともう簡単には流れを変えられません。立っているだけで精一杯の状況です。結果、11.5ゲーム差を逆転されるという、最悪の結果を招いてしまった。今年はそれを自分たちのなかで糧にして、戦いに生かすことができたのかなと思いますね」

 今年も和田毅や内川聖一、武田翔太、五十嵐亮太らが長期離脱をするなど万全ではない状況が続いた。しかしその穴を感じさせない強さが、今年のソフトバンクにはあった。斉藤氏は20代の投手たちの成長を温かく見守る。

「特に東浜は成長したと思います。結果も出ていますが、気持ちや立ち居振る舞いが素晴らしかった。たとえ打たれたとしても、それを顔に出さない。そうすることで野手陣は安心して守れます。その積み重ねが信頼になります。東浜が投げている試合を見ると、信頼関係が出来上がっているのを感じますね。一方で、千賀や武田はまだ幼さがあります。ふたりとも、誰にも負けないボールを持っていますし、周囲の期待も高い。だからこそ、もっと高いレベルを目指してほしいですね」

 千賀滉大2010年、武田は2011年、東浜2012年にソフトバンクの一員になった。リハビリ担当コーチ時代を含め2013年7月までユニフォームを着ていた斉藤氏とは、同じ時期にプレーしていたことになる。当時、彼らに心構えなどを伝えたことはあるのだろうか。

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