阪神かDeNAか巨人か。セ・リーグCS争いは「この選手」で決まる (2ページ目)

  • 石塚隆●文 text by Ishizuka Takashi
  • 小池義弘●写真 photo by Koike Yoshihiro

 ラミレス監督もウィーランドを中心に登板間隔を狭めることを示唆しているが、経験の少ない若い投手たちが適応できるか心配だ。

「勝手な意見だとはわかっていますが、ここは引くことのできない勝負どころなので、一気に攻めていくしかない。はたしてどこまで腹をくくることができるのか。しっかりと選手たちに状況を伝えれば、選手は頑張れるはずです」

 そして野村氏は熱を込め、こう続ける。

「内容よりも勝ちを優先する。理想は今シーズンを2位で終え、横浜スタジアムでCSを戦うこと。そういった姿をファンに見せて、初めてチームとして成長できたのだと思うんです。厳しいですが、もうやるしかないです」

 一方、現在DeNAと6ゲーム差、巨人とは6.5ゲーム差をつけ2位をキープしている阪神だが、球団OBで評論家の藪恵壹氏は、警戒すべきはDeNAではなく巨人だと断言する。

「DeNAに関しては5連戦を残していますが、今シーズンの戦いを考えれば苦手意識はないので十分乗り切れると思います。私としては、現在のゲーム差を考えれば最終的に2位でフィニッシュできると読んでいますが、懸念があるとすれば巨人との戦いです。ここまで8勝11敗1分と負け越していますし、巨人の先発には菅野(智之)、マイコラス、田口(麗斗)の強力なラインナップに加え、ルーキーの畠(世周)が台頭しました。さらに畠同様に宇佐見(真吾)という新戦力も成長してきていますし、彼らの働きもあって前半戦とは違うチームであることは明らかです」

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