鳥谷敬の2000本安打達成で思う。投手の名球会資格は下げるべきか (2ページ目)

  • スポルティーバ●文 text by Sportiva
  • photo by Kyodo News

 ここで現役のなかで200勝に近い投手は誰なのか。通算勝利数の上位5人を調べてみた。

岩隈久志(マリナーズ) 170勝

松坂大輔(ソフトバンク)164勝

石川雅規(ヤクルト)156勝

田中将大(ヤンキース)149勝

ダルビッシュ有(ドジャース)147勝

※成績は2017年9月10日現在で、石川以外は日米通算記録。

 最も近い岩隈でさえ、200勝にはあと30勝が必要で、今年はケガの影響もありここまで0勝。すでに36歳という年齢を考えても、記録達成は容易なことではない。松坂にいたっては、2015年に日本球界に復帰したが、勝利を挙げるどころか3年間での一軍登板はわずか1試合だけである。

 そう考えると、今季を含め9年連続2けた勝利を挙げている田中が最も実現可能性の高い投手であるのだが、その田中にしても右ヒジの不安がつきまとう。2014年に右ヒジ靭帯の部分断裂が発覚した。このときPRP療法という保存治療を選択したが、完治しているは不明である。もしこの先、痛みが再発し、トミー・ジョン手術を受けるとなれば1年以上の長期離脱は免れない。そうなると、200勝に黄信号がともることになるだろう。

 田中に次ぐ147勝のダルビッッシュは、2014年にトミー・ジョン手術を受け、2016年に復帰。昨年は7勝を挙げ、今季はトレードなどもあったがここまで8勝をマーク。しかし、打線の援護に恵まれない試合も多く、順調に勝ち星を積み重ねているとは言い難い。

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