2000本安打の偉業の陰で、阿部慎之助はライバルのエースも育てた (3ページ目)

  • 島村誠也●文 text by Shimamura Seiya
  • photo by Kyodo News

―― 現在の阿部選手の印象と、今後はどんな対戦になると思いますか。

「ここぞという場面での勝負強さ、試合を決める一打、一発はキャリアを重ねるごとに増しています。もちろん、僕も打たれていますし。リアルな話をすれば、僕自身はキャリアの最終コーナーを回っています。阿部さんはわからないですけど......。阿部さんとの対戦は、打たれているからあまり好きじゃないんですけど、気持ちも入るので、特別な思いがあります。でも昨年と、今年もここまでは対戦がないので、やっぱり対戦したいですよね。抑えたら自信になるし......120%の力で抑えにきたい。そうでないと抑えられないバッターです」

 大学時代から数えると、ふたりの対決は20年におよぶ。それでも石川は、いまだ阿部との対戦楽しみにしているという。野球界には「打者が投手を育てる」という言葉が存在するが、石川にとって阿部は、まさに大エースへと育ててもらった恩人なのであろう。

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