試合開始でいきなりピンチ感。茂木&ペゲーロ「1・2番」の恐怖 (3ページ目)

  • 島村誠也●文 text by Shimamura Seiya
  • 小池義弘●写真 photo by Koike Yoshihiro

 田口コーチに話を聞いたわずか数時間後、茂木はロッテ先発の唐川侑己から初球を先頭打者ホームラン。今シーズン早くも3本目の先頭打者ホームランだった。この試合、茂木はホームランのあともシングルヒット、二塁打、内野安打と、圧巻の4打数4安打。三塁打が出ればサイクルヒットという活躍ぶりだった。

 一方のペゲーロは無安打に終わったが、楽天の"1・2番コンビ"が相手に与えるプレッシャーのすごさを見せつけた試合だった。

 そもそもペゲーロの2番起用は、故障者などによるチーム事情で決まったという。偶然の産物によって茂木の長打力が引き出されたわけだから、つくづく野球というスポーツの奥深さに感嘆してしまう。

 ちなみに、プロ野球の長い歴史で"1・2番コンビ"が揃って打率3割、2ケタ本塁打を記録したのは、2007年の高橋由伸(打率.308、35本塁打)と、谷佳知(打率.318、10本塁打)の一例しかない()。茂木とペゲーロの"1・2番コンビ"が史上2組目の快挙に近づくほど、チームは4年ぶりのリーグ優勝にグッと近づくのである。
※100試合以上、1・2番コンビを組んだ選手対象

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