ついに登場する大谷翔平「二刀流ボブルヘッド」は、どれだけ似るのか (2ページ目)

  • 長谷川晶一●文 text by Hasegawa Shoichi
  • Sportiva●写真

 なるほど。僕はそれまで、「たとえ実績のない選手にもファンはいるし、引退した選手のファンも、その選手のボブルヘッドがほしいという思いは強いはず。だから、ぜひ、ボブルヘッドのオーダーメード化を!」という思いを抱いていたのだが、伊達氏のコメントを聞いて、すぐに考えを改めた。「ボブル化されることは選手にとってもステイタスだ」というのは、実にいい考えだ。それならば、「ボブル化」は高いハードルであらねばならない。

 プロ野球選手にとって、「公式カレンダーに自分が掲載されること」は大きなステイタスなのだと聞いたことがある。それと同様に、「自分のボブルが、ついにできた!」というのも、選手たちにとっての憧れであり、目標であるというのは素敵なことだと思う。ならば、オーダーメード化はやめよう。僕は、人の意見に素直に耳を傾ける柔軟な男なのだ。

 それにしても、今回の「極秘会議」は、僕には初めて知ることばかりで、実に勉強になった。3Dスキャン技術をはじめとするハイテクとボブルの関係。中国の原型職人や彩色職人と日本人スタッフとの知られざる連係プレー。また、ボブルの発祥は、アメリカでも1990年代からと歴史が浅く、当初の直立不動タイプのものから、現在のように躍動感あふれるアクションタイプに変貌していったのも、つい最近のことなのだと知った。

3Dスキャン技術を使って作られたボブルの原型のさらに原型。山田哲人選手本人を3Dスキャンして実物ソックリに3Dスキャン技術を使って作られたボブルの原型のさらに原型。山田哲人選手本人を3Dスキャンして実物ソックリに

2 / 5

厳選ピックアップ

キーワード

このページのトップに戻る