「最もキャプテンに不向きな男」浅村栄斗を指名した西武の狙いとは (4ページ目)

  • 谷上史朗●文 text by Tanigami Shiro
  • 小池義弘●写真 photo by Koike Yoshihiro

 辻監督がここまで見越しての指名だったかはわからないが、プロの世界だからこそキャプテン浅村は「あり」なのではないか。炭谷は「キャプテン浅村」について、こんな期待を口にした。

「キャプテンを打診され、断ることもできたのにアイツは受けた。やると決めたからには、チームを強くしたいという思いはあるでしょうし、それがアイツ自身の成績につながればいい」

 開幕から8試合、まず浅村は自身の結果で示した。開幕戦は本塁打を含む、5打数4安打の固め打ち。ここまで打率.324、2本塁打、4打点と結果を残している。「キャリアハイを残したい」と抱負を口にし続けてきた浅村が有言実行の結果を残したとき、はたしてチームにどんな変化が見られるのか。キャプテンらしくないキャプテンが率いる西武の戦いが、新たな組織づくりの形を示すことになるかもしれない。

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