須田、タナケン、三上、康晃...DeNAブルペン魂を木塚コーチが語る (6ページ目)

  • 村瀬秀信●取材・文 text by Murase Hidenobu
  • 小池義弘●撮影 photo by Koike Yoshihiro

── 新人では濱口遥大投手が先発で、進藤拓也投手がリリーフで開幕一軍に残りました(※濱口は登板日に合わせて登録予定)。

木塚 濱口も進藤もスカウトとして見てきましたからね。あの時の子がこんな球を投げるんだって、嬉しいですよ。あと育成の笠井(崇正)......ちょっとビックリしたんですよ。自主トレで見た時はおとなしい子なのかなという印象だったのが、練習試合で見たら、マウンドで「おりゃああああ」って叫んでいましたからね(笑)。登板後に「新人の初めてのマウンドであんなに気持ちを出して投げる奴ははじめて見たよ」って言ったら、すごく嬉しそうにしていてねぇ......。

── ......そうやって話している木塚さんが一番嬉しそうですよ。笠井投手の前にそれだけの気合いで投げたルーキーって、00年の木塚さんと中野渡(進)さんぐらいでしょうしね。

木塚 そりゃあ嬉しいですよ。でも僕らが入った頃とはまた違いますよね。あの頃は谷繁(元信)さん、(石井)琢朗さん、進藤(達哉)さんらが内野にいて、周りが物凄い緊張感で、気合いがないとついていけなかっただけで。今は周りというよりも、選手それぞれが高い意識でやってくれていると思います。特にあのブルペンの4人は自立しているから、自分たちでコントロールをして、彼らの空気がそういう投手陣の空気を作ってくれています。僕は邪魔してはいけないぐらいに思っていますから。

── キャンプ、オープン戦を通じて木塚さんの目から見て目立った投手はいましたか?

木塚 高崎(健太郎)ですね。今年のキャンプも二軍からでしたが、最初の練習試合で投げてピシャッと抑える姿を見せてくれたのは、チームにとっても大きかった。ここ数年、体調不良など思うようにいかないことが多くて、本人も責任を感じているし、つらいシーズンを過ごしてきていた。そんな中で、今年の頭に結果(オープン戦5試合無失点)を残してくれた。切れずに前を向いてやってきた高崎本人にも感謝したいけど、それに付き合ってくれたトレーナーさんや多くの人たちにやっぱり感謝したい。

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