マジで強いぞWBCイスラエル。その実力と弱点をマック鈴木が解説 (2ページ目)

  • 木村公一●文 text by Kimura Koichi
  • photo by Getty Images

 1次ラウンドA組でのイスラエルの戦いぶりを観戦したマック氏が挙げるポイントは4つ。

「まず球種です。ルーキーリーグではストレートとチェンジアップを教わり、その2種類を基本にピッチングを覚えさせられます。そしてふたつ目がボールを動かすということ。次にファーストピッチ。とにかくストライクを先行させるということですね。さらに、マウンドで余計な動作はせず、キャッチャーからボールを受けるときには、もう次に投げたい球種を決めておく。テンポを良くして打者に考える時間を与えないためです。それらのことをマイナーでは教え込まれるんですが、イスラエルの投手のほとんどがそうした"基本"に忠実なんです」

 台湾戦に先発し、4回2/3を投げて無失点のまま後続にマウンドを託したコーリー・ベイカーなどは、まさにその典型だろう。27歳になるベイカーは、昨季、カージナルスの3Aまでいった右腕。目を見張る球速はないが、マック氏が言うようにテンポのいいピッチングで役割をまっとうした。

 メジャー124勝のジェイソン・マーキーがいるため、どうしても彼に注目が集まるが、ベイカーのような投手が"下支え"しているからこそ、WBC初参加でも2次ラウンド進出を果たせたわけだ。

「ただ反面、だからマイナー止まりなんだな、と感じるプレーもありました」

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