大田泰示、新天地で大いに語る「プロ野球の世界でも一番になりたい」 (2ページ目)

  • 石田雄太●文 text by Ishida Yuta
  • 田口有史●写真 photo by Taguchi Yukihito

「遠くに飛ばすところは、自分の持ち味としてブレちゃいけないものだと思っています。僕は、もっともっと遠くに飛ばせるようになりたい。そのためには、しっかりとボールに入って、インパクトを迎えるところを強く振り抜くことだと思っています」

 原点は、校舎越えだった。

 今から15年ほど前、広島の福山にある小学校の校庭で、ソフトボールをとてつもなく遠くまで飛ばした小学生がいた。「あの校舎を越えたらすげえよな」という同級生のリクエストにお応えしようとバットを構えた、やたらと体のデカい小学5年生。それが、幼き日の大田だったのだ。

「校舎、越えたっスね(笑)。あのとき、飛ばす感覚、快感、気持ちよさを初めて感じました。小っちゃいときは、飛ばすヤツ、イコール、カッコいいみたいに思ってましたから、遠くへ飛ばすヤツがいいバッターだというイメージがあったんです。だから、どうすれば遠くへ飛ばせるのかってことばっかりを考えながら、素振りしてました」

 実際、大田は誰よりも遠くへ飛ばせるバッターに育った。故郷を離れて神奈川の東海大相模に進んだ大田が、高校時代に打ったホームランは65本。3年の夏には神奈川大会の新記録となる5本のホームランを記録している。引っ張って飛ばすだけではなく、右方向に弾き返したライナー性の打球がホームランになるなど、力強さと柔らかさを兼ね備えたバッティングが高く評価され、ドラフト1位でジャイアンツへ入団。松井秀喜がつけていた背番号55を与えられた。

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