栗山監督が秘める構想。「大谷翔平が143試合、打者で出たらどうか」 (2ページ目)

  • 石田雄太●文 text by Ishida Yuta
  • photo by Kyodo News

── 大谷選手に関しては、WBC出場が叶わなかったのは無念だったでしょう。ただ去年まででプロでの4年間が終わって、以前からおっしゃっていた『ファイターズ大学』は無事に卒業した、という感覚ですか。

「いやいやいや」

── えっ、じゃあ、留年?

「院生かな」

── まさかの大学院(笑)?

「そうだね、留年とは言わないけど。大学院に進みましたって感じかな」

── じゃあ、大学は卒業したんですね。

「はい、大学は卒業しました。で、さらに学ぶために大学院へ進みました。なので、足首のケガが治って全力で走れるようになったら、『これからはちょっと難しい宿題を出すよ、キミ』みたいな感じだね(笑)」

── 無理とおっしゃいますと......?

「(右足首が完治して)開幕に万全の状態で間に合うことが前提だけど、143試合、すべてバッターで出たら、どのぐらいの数字が残るのかなと......体さえ万全なら可能だよね。DHでずっと出て、ピッチャーのときはリアル二刀流にすればいいんだから」

── そうですね(笑)。

「そうですよ(笑)」

── でも、大谷選手自身は、休むとしたら登板翌日よりも登板前日だと話してました。相手打線をイメージして、集中力を高めたいからだと......。

「だったら、そんなことをしなくても済むように抑えとか、中継ぎにするとかね」

── まさか、先発じゃなく?

「いやいや(笑)、だから、どんな可能性もあるんだということ。そして、ぼくはあらゆる可能性を考えているんだということ」

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