2017.02.03

栗山英樹が語るこれからの監督像
「オーラが必要という時代は終わった」

  • 石田雄太●文 text by Ishida Yuta
  • 甲斐啓二郎●写真 photo by Kai Keijiro

── それにしても、ペナントレースでは劇的な逆転優勝を成し遂げて、日本シリーズでは監督自身初の日本一を勝ち取りました。あまりにも刺激が強すぎた昨シーズンを受けて、今シーズンのアプローチはどんなふうに考えていますか。

「展開的にああいうシーズンをもう1回作れと言われても、さすがにそれは難しいからね。その分、それ以上の刺激を与えられるように思い切って動かすよ。絶対に守らない。たとえば大田泰示のことを絶対にブレイクさせてやるって思ってるし、ルーキーをこんなふうに使うんだとか、動かす要素はいくらでもある。僕はいつもそんなことを考えてきたからね。いっぱい思いつくんだけど、それをやっていいときがなかなか来ないだけ(笑)。

 去年のシーズンは、そのタイミングが何度も来たんだよ。僕が思いついても、やっちゃいけないときはあるし、選手にとってそれが必要ないというときもある。ただ、今シーズンに関しては、去年のあの感じがあって、大きく進まないと前に進んでいる感じをファンの人たちに持ってもらえないので、そこは意識しているかな」

── ただ、中島卓也選手が育って、西川遥輝選手も頑張っていて、2人とも若い。主軸にはレアード選手と中田翔選手がいて、大谷選手もいる。チームとしての形ができあがっているなかで、動かすと言っても動かせないところもありますよね。

「うん、そうだね。だからこそ、キャッチャーの清水優心がどこまでいけるのかなってことが楽しみだったり、遥輝にしたって大田がいて、淺間大基がいて、岡大海もいる。タク(中島)にしても、話はしたよ。『ウチのチームで一番、ライバルがいないのはタクだよ。だから自分を超えられる勝負をしていないと、とどまっちゃうからね』って……それでも自分との勝負は難しい。だから、タクにもぶつけるよ、まさかの刺客をね(笑)」

(中編に続く)

プロ野球記事一覧>>

関連記事