ラミレス監督の計算。「ユーノウ、優勝には10勝投手が4人必要だ」 (4ページ目)

  • 村瀬秀信●取材・文 text by Murase Hidenobu 寺崎江月●協力 cooperation by Terasaki Egetsu
  • 五十嵐和博●撮影 photo by Igarashi Kazuhiro

──守護神の山﨑康晃も、史上初の新人から2年連続30セーブを挙げましたが、夏場以降は打ち込まれる場面が目立ちました。山﨑が不調の中でもラミレス監督は辛抱強く起用を続けていましたが、このオフには抑え候補にパットンという有力な投手を獲得しています。監督はどちらに9回を任せるつもりか、現在の考えを教えてください。

ラミ そうですね。昨年の夏場以降は山﨑にとってタフなゲームが続きました。ですが、1年目に活躍した翌年というものは、誰にとっても難しいものになります。そんな中でも2年連続で30セーブを記録したという事実は、本当に称賛すべきことです。確かに、後半には続けてリリーフを失敗することがあり、僕自身も非常に大きな我慢を続けていきました。三上や田中にクローザーを任せることもありましたが、山﨑への信頼は変わりません。今シーズンもクローザーは山﨑で行くことが理想です。

 ただし、チームにパットンが新戦力として加わった以上、基本的にはこの2人での競争になります。セ・リーグを代表するクローザーである山﨑に対しては、他のチームのバッターたちは、開幕までに攻略法を綿密に研究して対応してくるでしょう。

 みなさんご存知の通り、山﨑の球種は2種類ほどしかありません。打者が対応を変化させてくるならば、山﨑自身も球種を増やすなどして、昨年よりも進化を遂げた姿を見せなければならない。そのことは山﨑本人も、コーチも理解しているはずです。まずは沖縄での競争に勝ってもらって、シーズンでも昨年以上の活躍を見せてくれると信じています。

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