ラミレス監督の計算。「ユーノウ、優勝には10勝投手が4人必要だ」 (3ページ目)

  • 村瀬秀信●取材・文 text by Murase Hidenobu 寺崎江月●協力 cooperation by Terasaki Egetsu
  • 五十嵐和博●撮影 photo by Igarashi Kazuhiro

──打線の中軸には梶谷、筒香、ロペスという強力なバッターがいる一方で、ラミレス監督がレギュラーに選ぶ選手は守備での評価が大きいようですね。

ラミ そうですね。「捕って、投げて、アウトにする」という守備が当たり前にできることがレギュラーになるための条件になってきます。セカンドのレギュラーに関しては、ダブルプレーをしっかり取れるかどうか。昨年はここが原因でゲームを落としたこともあり、苦労した記憶があります。レギュラーを争う選手たちは、これから沖縄で競い合ってもらいます。その中でも求める条件にかなう田中浩康を獲得できたことは幸運でした。

──投手陣では昨年リリーフ陣の須田幸太、田中健二朗、三上朋也が頭一つ抜けた存在感を示しましたが、一方で揃って約60試合に登板し、連投する場面も少なくありませんでした。彼らの使い方、継投に関しては今シーズンどのようにお考えですか?

ラミ 須田、田中、三上は昨年、大きな結果を残してくれました。彼らは非常に素晴らしいピッチャーであるがゆえに、残念なことに代わりとなる存在がいません。その結果、多くの試合で投げさせることになってしまった。彼ら自身もどんなに疲れていようともチームのために『僕はいきます。投げさせてください』と志願してくるタイプではありますが、2年連続で同じように使い続けることは避けなければならない。そのためには、競った試合でのリリーフが何枚か必要になります。

 有力な候補は砂田毅樹ですね。できれば先発で使いたいという気持ちが実は今もあるのですが、砂田はリリーフとしての適性が非常に高く、昨シーズンには何度も窮地を救ってもらいました。あとはルーキーの投手から2〜3人でリリーフを強化して、今年は須田と田中、三上の負担を少しでも減らせるようにしたい。おそらく継投も昨年とは少し違った形になるとは思います。

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