ラミレス監督の宣言。「ベイスターズが
優勝する準備はできている」

  • 村瀬秀信●取材・文 text by Murase Hidenobu 寺崎江月●協力 cooperation by Terasaki Egetsu
  • 五十嵐和博●撮影 photo by Igarashi Kazuhiro

──今回は、その優勝へ向けて準備されていることについて、お聞きしたいのですが、まずは昨年1シーズン戦ってきた中で、できたこと、できなかったことが明確になったと思うのですが、今、どのように振り返りますか?

ラミ 昨シーズン、結果としては3位になりCSにも出場はできたのですが、トータルで見てみると、満足している部分と満足していない部分の両方があります。満足しているのは3位になったという結果ですね。シーズン開幕当初の3月、4月はすべてがうまくいかず、非常にタフな時間でした。でもそこから盛り返せたことは、このチームに力があることを証明できたと思っています。ですが、一方でCS終了後からずっと、『もっとできたのではないか』という思いがあることも事実です。そのことが満足していない部分です。

──「もっとできた」と思う部分は、具体的にどういったことなのでしょうか?

ラミ やはり開幕当初の3月、4月の試合ですね。一番の原因は昨シーズン中のインタビューでも言いましたが、選手のポテンシャルを理解した起用ができていなかったということですね。力のあるタレントは十分に揃っているのに、僕自身が彼らをうまく使いこなすことができず負けを積み重ねていった。あの時期は毎日自分を責めるしかなかった。ただ、5月以降はコーチの意見に耳を傾けながら試行錯誤をした結果、選手の使い方を徐々に理解しはじめ、結果も残るようになってきました。僕のミスによる開幕からの出遅れがなければ、もっと上を狙えたはずです。ただ、この経験により大きな学びを得ることができました。今年は同じ過ちは繰り返しませんよ。

──昨年1年間で選手だけでなく、監督も成長できたということですね。昨年は開幕からしばらくの間は投手交代をするにも進藤達哉ヘッドコーチが付きっきりでしたが、後半戦は独り立ちしたようにも見えました。

ラミ そうですね。最初の頃はやはり日本語の問題がありました。簡単な投手交代なら大丈夫ですが、例えば守備交代を2つ以上する場合などは難しくて、進藤さんについてきてもらいました。ただ、それも時間が経つにつれ自信がついてきて、後半戦にはほとんどのことは自分1人でできるようになりました。まだまだ足りないので勉強しますけどね。

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