巨人に入る「台湾の巨人」、201cm右腕リャオ・レンレイの潜在能力 (2ページ目)

  • 阿佐智●文・写真 text&photo by Asa Satoshi

 報道によると身長201センチ、体重125キロということだが、実際グラウンドでの彼の大きさは突出しており、マウンドに立てば、プロの打者であっても圧倒するような迫力があった。

 今回のドラフト指名に驚いた人も多かったはずだが、リャオは岡山共生高を卒業している、いわゆる"野球留学生"だ。現行のドラフトのルールでは、日本の中学校、高校、大学で3年以上教育を受けた外国籍の選手は日本人扱いとなり、ドラフトを経て日本の球団と契約することになっている。

 かつて台湾からは、林威助(リン・ウェイツウ/元阪神)や陽岱鋼(ヨウ・ダイカン/日本ハム)らが、このルールで日本プロ野球界に入った。

 2012年3月に高校を卒業したリャオは、故郷の台湾に戻り、開南大学に進学。在学中の2014年にピッツバーグ・パイレーツとマイナー契約を結んで、アメリカに渡った。その後、2シーズンをルーキー級のガルフコーストリーグで過ごしたが、この間の通算成績は27試合(35イニング2/3)に登板し、2勝3敗、防御率4.54だった。奪三振は25を記録したが、四死球30とコントロールに難があった。

 結局、昨シーズン終了後、台湾に戻り、再び大学生となった。そして昨年の11月、「アジアウインターリーグ」の台湾ナショナルチームのメンバーに選ばれた。

 今回、巨人から指名を受けたのは、このウインターリーグでの好投が大きく影響しているのだろう。リャオはおもにクローザーとして10試合に登板し、4セーブ、防御率1.50という好成績を残した。

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