日本か? アメリカか?インディアンス村田透が揺れる胸中を告白 (2ページ目)

  • 阿佐智●文 text by Asa Satoshi

 この言葉から、不本意だった今季に対する悔しさがにじみ出ている。彼のこの言葉を聞くと、一部スポーツ紙が報じていた"日本復帰"も現実のものとして見えてくる。しかし、9月終わりに帰国した村田は、日本滞在もほどほどに10月の声を聞くと、ベネズエラのウインターリーグに合流するため、再び海を渡った。

 初めて3Aでフルシーズンを送り、先発の柱として最多勝となる15勝を挙げた昨年は、オーバーホールのためウインターリーグの参加を見送ったが、インディアンスに入団した2011年オフのパナマリーグ参加以来、メジャー球団へのアピールを兼ね、ここで腕を磨いている。インディアンスとの契約はあと1年。あくまでアメリカでのプレーを望んでいるのだろうか。

 この件について村田に聞くと、「白紙」を強調する。

「これからのことはインディアンスとも話し合って決めていこうと思います。来季の契約については、すべてエージェントに任せています。いまのところ、日本の球団からのオファーがあるのかどうかを含め、まだなにも聞いていません」

 報道では、すでにいくつかの日本の球団が"村田獲得"に向けて動き出しているという。今季はシーズン半ばまで中継ぎ登板が多かったものの、先発復帰後、ローテーションを守ったことは、十分に先発として試合をつくれる能力があることを示している。先発の駒不足に悩むチームとすれば、喉から手が出るくらいほしい存在だろう。

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