まさかの連敗。日本ハム「逆襲のキーマン」はズバリ、4番・中田翔 (2ページ目)

  • スポルティーバ●文 text by Sportiva
  • 西田泰輔●写真 photo by Nishida Taisuke

 ピッチャーにとって、初回のピッチングというのは不安があり、ましてこの日は雨が降っていた。状況は最悪でした。正直、初回に日本ハムが1点でも取っていれば、初回KOもあったかもしれません。それぐらい最初の3人に対しての投球は不安定でした。

 言い換えれば、日本ハムは初回に1点も取れなかったことがすべて。その後もヒットは出ても、指先の感覚を取り戻したジョンソンを打ち崩せなかった。それが2戦目にも影響したと思います。

 広島先発の野村祐輔は、それほど調子がいいようには思えませんでした。特に序盤はストライクとボールがはっきりとしていましたし、甘い球も結構ありました。それでも点が取れなかったのは、第1戦でジョンソンを攻略できなかった焦りがあったのか、ボール球に手を出し、強引に打ちにいく打者が多かったからです。回が進むうちに、野村の術中にどんどんはまっていった感じがしました。

 日本ハムにしてみれば、特に初戦を大谷で落としたことは痛恨の極みです。しかし、札幌に移動すると、大谷をDHで起用できます。今シーズン、ソフトバンクとの最大11.5ゲーム差を逆転した一番の要因は、大谷を3番で固定できたことです。大谷が打つ、打たないに関わらず、打線の中軸に彼の名前があるだけで相手にとっては脅威になります。

 私は、この札幌での3連戦のキーマンは、ズバリ"4番打者"だと思っています。特に短期決戦は4番の出来、不出来で状況はガラリと変わってきます。

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