山田哲人のルーティン、早出ティーは快挙達成後もまだまだ続く (2ページ目)

  • 島村誠也●文 text by Shimamura Seiya
  • 小池義弘●写真 photo by Koike Yoshihiro

── ホームランについてお聞きします。2年前は「ホームランが出ればラッキーです」と言い、昨年の春は「トリプルスリーは、自分の感覚ではホームランが無理です」と言っていました。でも、昨年は本塁打王になり、一昨年からの3年間で105本のホームランを放っています。

「ホームランはある程度打ちたいと思っていましたが、ヒットの延長がホームランという考え方は今も変わらないです。今年の38本についても想像以上でした」

── 同僚のバレンティン選手をはじめ、エルドレッド選手(広島)、ロペス選手(DeNA)、ゴメス選手(阪神)は、口を揃えるように山田選手のことを「間違いなくホームラン打者」と言っていました。

「自己判断ですけど、ホームラン打者だとは思っていません」

── 早出のティーには、逆方向への意識づけという目的もあります。以前、話を聞いたときは、「僕は引っ張り専門だったのですが、ライトに打つことで結果も出るようになりました」と。その効果は大きかったと感じますか。

「でも今は、逆方向の打球はそんなにないですけどね」

── 2年前は、左方向と中・右方向の打球の割合は約半々でしたが、昨年からは左方向の打球が全体の約3分の2となっています。

「今年に関しては、流し打ちをしたから結果が出やすいということではありませんでした。引っ張って結果が出ていたので、無理して逆方向を意識することはなかったです。ただ、昨年や一昨年は、逆方向へ打った方が、結果が出やすかったので意識はしていました」

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