「カープ爺や」安仁屋宗八OB会長が語る、広島リーグ優勝の喜び (2ページ目)

  • 寺崎敦●文 text by Terasaki Atsushi


──緒方監督から何か方針や指示はありましたか。

「監督からの細かい注文は特になかったです。僕は12年間一軍のコーチをさせてもらったり、二軍の監督をさせてもらったりして、その体験を選手に植えつけてくれんか? ピッチャーにマウンドでの役割とかを教えてくれんか? ということで、それやったらできる範囲でやってみようかという流れですね」

──キャンプのテーマとして"挨拶"と"笑顔"をおっしゃっていたそうですね。

「どの社会に行っても、挨拶と笑顔は誰でも大事にしているということですね。笑顔で1日のプレイボールがかかったら練習も気合いが入るだろうし、挨拶することによって人間関係がよくなって、みんなが話す機会も増えてくると思う。挨拶されて悪い気がする人はいないもんね。先輩後輩でも日頃から挨拶していれば声をかけやすいだろうし、教えてもらうにしてもお互い気持ちいい。グラウンドに出て一生懸命やったなかで笑顔が出るように言い聞かせました。

 去年までは選手が、みんな個人個人でブスッとしてやっているような感じがしたんですよね。だから、みんなが笑顔でスタートできればいいかなと。練習前のアップの時から笑顔が出たりしてるから、そういう意味では僕はよかったんじゃないかなと思います。ピンチの場面でも笑顔が生まれたりしてね。ちょっとした言葉でも、それが挨拶代わりになっていいコミュニケーションになるんです。ブスッとしてプレーするのではなく"今のいい感じじゃん!""今のは全然だめだよ"とか言葉を交わせば、それが自分にプラスになったりするわけです。野球以外でも、挨拶と笑顔は身を助けると思っているよ」

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