パ・リーグのエースたちが語った「打者・大谷翔平の恐ろしさ」 (5ページ目)

  • 島村誠也●文 text by Shimamura Seiya
  • 小池義弘●写真 photo by Koike Yoshihiro

野上亮磨(西武)

 今シーズン、大谷と2試合投げ合い、1勝1敗。「打者・大谷」には通算4打数1安打。

A1.今年は逆方向に強い打球のホームランが多いですよね。なので、自分の持っているすべての球種を使って勝負する必要があるのですが、タイミングをずらしにくいし、なにより打席で体がブレないんですよ。方向を決めて打っている感じもしますね。あと、スイングスピードが速いですし、特に今年は次元が違う(笑)。バッティング練習を見ていても、すごいですよね。あれは見ないようにしているんですけど、つい見ちゃうんですよ。野球ファンとして(笑)。で、対戦するときにその映像が頭のなかに出てきて、それはダメダメって(笑)。あらためて、いい打者であることは間違いないです。穴がないですし。ぶつけても仕方ないというくらいの気持ちでインコースの厳しいところに投げるんですけど、ボールがスーッと大谷くんから逃げていくんです(笑)。

A2.僕は投げる側なので、「打者・大谷」の方が嫌です。大谷くんはクリーンアップの打撃力があり、対戦するときは神経を使います。やはり彼が打線にいないとそれだけで楽ですし、なにより日本ハムの得点力は減りますよね。そう考えると、投手として対戦する方がいいですね。投げ合うのもタフですけど、そこは味方の打線を信じています。

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