ラミレス監督が語る今季
「5月3日がターニングポイントだった」

  • 村瀬秀信●文 text by Murase Hidenobu
  • 小池義弘●写真 photo by Koike Yoshihiro寺崎敦●協力 cooperation by Terasaki Atsushi

―― 今年はチーム状態がよくない中にも関わらず、横浜スタジアムは連日お客さんが満員という現象が起きていました。

ラミ ありがたかったですね。しかし、毎日多くのファンの方に応援に来ていただき、大きな期待をかけていただいているのに、その期待に応えられない。これは私たちにとっても、選手にとっても非常にタフな状態でした。ただですね、負けが続いて、頭を下げてしまうことは簡単なことです。そういった時こそポジティブに前を向く。それが選手であり、自分たちができるベストであるということは、常々伝えていました。

―― このチームは負けが込んだときに、すぐに「自分たちはダメだ」という状態に陥ってしまう悪癖があると前監督の中畑(清)さんも指摘されていました。

ラミ やはり長い期間、最下位であり、悪い順位が続いてきたので、負けが込んでしまうと選手もファンもネガティブになってしまうのでしょうね。あの時期、スタンドに耳を傾けるとファンの方からの『ハァ......コトシモダメカ』というため息まじりの声が聞こえてくるようでした。私の奥さんがTwitterで多くのファンの方をフォローしていまして、多くのtweetを確認していたようですが、チームスローガンの"We Play to Win"ではなく、"We Play to Lose"なんて発言もよく目にしましたよ(笑)。まぁ、それもしょうがない。しょうがないと思うしかない。幸いまだシーズンは序盤であり、戦える力も上に行ける可能性も十分にありました。大事なことはポジティブであり続け、選手を信じ続けることである。そう自分に言い聞かせていました。

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