ヤクルト二軍若手は
突然の「一軍練習見学」で何を学んだのか?

  • 島村誠也●文 text by Shimamura Seiya
  • 小池義弘●写真 photo by Koike Yoshihiro

―― 川端選手のティーバッティングは少し遠くから眺めていたのに対して、山田選手のフリー打撃は真後ろや真横から、ケージにへばりつくように見ていましたね。

「川 端さんは足を上げてから軸がまったくブレないので、ポイントはどこなのかなと見ていました。山田さんのフリー打撃は、杉村コーチに『しっかり見ておきなさ い』と言われ、『どうだった?』と聞かれたときに、『軸がまったくブレてないです』と答えたら、『横からも見てみなさい』と。バッティングを見ながら、杉村コーチに『こうだからこうなんだよ』と解説していただき、本当に勉強になった1日でした」

 唯一、投手の高橋はこの練習見学でなにを感じたのだろうか。

「今 回見たのは野手の方の練習でしたけど、一軍の雰囲気というものが二軍とは違いました。小さい頃から見ていたプロ野球選手が同じチームにいるのがすごいというか......やっぱりここ(神宮)で野球をやりたいとあらためて思いました。高校時代に甲子園を経験しているんですけど、一軍の試合はそれとはまた違う雰囲気 でした。歓声もすごいですし、ヤジも飛びますし、乱闘もありましたし(笑)。早く神宮で投げてみたいという気持ちが強くなりました」

 山川は「一軍の選手は、ティーバッティングにしても『このトスでお願いします』と言っていることが多く、自分の課題を理解して練習していると感じました」と話してくれた。

 山川は7月9日の神宮での二軍戦に先発出場し、ケガで調整中のベテラン左腕・石川雅規とバッテリーを組んだ。

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