DeNA今永昇太「おそらく僕は完全試合をしないと納得できない」 (2ページ目)

  • 石塚隆●文 text by Ishizuka Takashi
  • 益田佑一●写真 photo by Masuda Yuichi

―― 宜野湾キャンプのとき、木塚敦志コーチが「今永は新人とは思えないほど意識が高い」とおっしゃっていたのが印象的でした。

「僕自身、学生時代はプロでここまで投げられるとは思ってなかったですし、実際プロに行くかどうか迷っていた時期もありました。だけどプロに進むからには大卒ですし、即戦力にならなければ意味がない。プロ入り前からそういう気持ちがあったので、特別意識が高いとは思いません。むしろそれが当たり前のレベルに持っていかないと将来的にチームを支える存在にはなれないと思います」

―― 本拠地での開幕投手を任され、4月は打線の援護がなく勝てない時期が続きました。厳しい状況下、プレッシャーを感じていたのではないでしょうか。

「正直プレッシャーはありました。負けが込むと人間は弱いので誰かのせいにしたくなるものですが、決してそうは思わずに、点を取られた自分に責任があるんだと考え、あの時期は過ごしていました。事実、先制点を与えてしまい相手ピッチャーの楽な展開を作ってしまったのは僕ですし、義務を果たしていない限り、勝利投手の権利は主張できない。僕は0点で抑えなければ、何も言えない立場ですから」

―― いずれは野手にリクエストできる存在になりたい?

「リクエストというよりは、僕は野手が苦しいときに信頼される投手になりたいんです。『今永が投げていれば絶対に抑えてくれる。じゃあ今永のために打ってやろう』と思ってもらえる存在になりたいんです」

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