2016セ・リーグ予想は「ヤクルト×阪神の一騎打ちになる!」 (4ページ目)

  • 島村誠也●文 text by Shimamura Seiya
  • 小池義弘●写真 photo by Koike Yoshihiro

 巨人は“賭博問題”の影響を抜きにしても3位です。その理由は、マイコラスが出遅れたことと、阿部慎之助が一軍にいないことです。去年、チームでいちばん貯金をつくった投手が開幕不在なわけですから、相当苦しい戦いを強いられるでしょう。一方の阿部は、捕手復帰が決まっていただけに、ここにきて一軍にいないのは痛い。高橋由伸監督は、本当に気の毒なタイミングでの就任だったと思います。

 広島は、去年15勝8敗のマエケン(前田健太)がいなくなりましたからね……彼の穴は簡単には埋められません。しかも、ポスト・マエケンと期待されていた大瀬良大地が戦線離脱し、ルーキーの岡田明丈と横山弘樹も未知数。想像以上にマエケンの抜けた穴は大きいと思います。

 DeNAは力のある若手が多いので期待したいところですが、ラミレス監督の“ベンチからの配球”がどこまで機能するのかが不安です。これをやって成功した監督は、権藤博さんぐらいなんですよ。権藤さんは投手出身でしたが、ラミレス監督は外野手。自分が打席に立ったとイメージして配球を考えるのでしょうけど、相手は彼のようなタイプの打者ばかりではない。自分と違ったタイプの打者を打ち取る配球を考えられるのかがポイントになりそうですね」

 中日はメンバー的に厳しい。投手陣に関しては、リリーフに不安がありますし、先発も計算できる投手が少ない。いい意味で予想を裏切る投手が出てくればいいのですが、現状でそこに期待するのは難しい。野手を見ても、レギュラーは平田良介と大島洋平ぐらい。1年を戦うには選手層が薄いですよね」

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