広島の「赤魔神」中﨑翔太、強いメンタルを生む超マイペース生活

  • 寺崎敦●文 text by Atsushi Terasaki
  • photo by Kyodo News

── やっぱりメンタルが強い……というか、自分自身の意識がしっかりとあるんですね。先日、大瀬良投手の本(『大瀬良大地メッセージBOOK』)に、「中﨑投手はマエケンさんに食事に誘われても断るんじゃないか」というエピソードが書かれていました。

「その通りです(笑)。一度ではありません。実は何回お断りしたことはあります。“今日は疲れているのですいません!”みたいな感じで。もちろん、誘っていただけるのは本当にうれしいし、ありがたいんですけど、リリーフと先発では練習時間とかがなかなか合わなくて。逆にその間を縫ってまでも誘っていただいていることも申し訳なく思っているのですが……。今はまだ自分のことで精一杯というか、しっかりとしたものを作っていかないといけない段階なので」

── 今は成長の段階で、その流れを止めるのが怖いとか?

「はい。マエケンさんに限らず、人と会えば目に見えない神経も使います。その余分な神経の消耗が試合で影響してしまうことを考えると行動したくないですね。もっと自分自身の立場が確立できたら考えたいです。その時はもちろん、マエケンさんとのお食事も喜んで参加したいですね」

── かなりマイペースなんですね。大瀬良投手の本には「中﨑さんがいつも寮にいて、ほとんど管理人と化している」みたいなことも書いてあります。あまり外出はしないのですか?

「シーズン中で言えば、遠征中はほとんど宿舎にいますし、広島ではグラウンドと寮の行き帰りだけですからね。とくに買い物も行かないです。ご飯も寮にいれば出てきますから(笑)」

── 寮の中でどんなことをされているのですか? 本当に管理人みたいな仕事とか?

「いやいや(笑)。試合が終わって帰ると、ご飯食べて寝るだけなので。あとは録画したテレビ番組を見るだとかそういった感じです。テレビはバラエティ、『ロンドンハーツ』とかとにかく笑わせてくれる番組がいいです。ドラマもたまに見ますけど、1話でも見逃したらもう見ません(笑)。だから最近はほとんど見ていませんね」

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