「野球の素晴らしさを伝えたい」。野球ものまね芸人たちの矜持

  • 菊地高弘●文・写真 text&photo by Kikuchi Takahiro

 多くの野球ファンが集まることで知られるリリーズだが、東京ドームに近い立地ながら巨人ファンの客はあまり多くない。この日もヤクルト、阪神、中日、DeNAなど、巨人以外のレプリカユニフォームを着て飲んでいる客が目立った。しかし、そんな他球団ファンにも、ます似のネタは好評を得ていた。

「面白かったです。次は阪神戦のネタも見たいな」(男性・阪神ファン)
「とにかく細かいから笑えました」(男性・ヤクルトファン)
「すごく研究されて、こだわっているのが伝わってきました」(男性・中日ファン)
「アンチ巨人ですけど、桑田さんは個人的に好きなので嬉しかったです。他球団のファンでも『このシーン知ってる!』と笑えました」(男性・DeNAファン)
「自分の記憶に残っている桑田さんのピッチングのフィニッシュがすごく似ていて良かった」(女性・楽天&DeNAファン)
「ます似さんがショーをやっていることは聞いていたので、見たいと思っていました。こんなに近くで見られて得した気分です」(女性・ロッテファン)

 15分ほどでネタを終えると、ます似は再びテーブルを回って客から“ファウルチップ”を回収。最後は「みなさまのお陰で、“大型補強”ができました」と胸を張った。

 ちなみに、リリーズではます似から場所代を一切取っていない。高橋店長は「ます似さんはそっくりさんとしてテレビに出ていたり知名度もありますし、お客さんも盛り上がるのでありがたいですね」と歓迎している。

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