【12球団分析・西武編】韓国球界ナンバーワン左腕の実力はいかに!? (2ページ目)

  • 石井祥一●文 text by Ishii Shoichi
  • photo by Getty Images

 球団幹部が「今年はバンヘッケン次第」と話すなど左腕にかかる期待は大きいが、それもそのはず。昨年、韓国で実績を積んだソフトバンクのバンデンハークが9勝0敗と強烈なインパクトを残し、日本一に貢献したからだ。

 バンヘッケンがローテーションに定着し、2ケタ以上の白星を稼ぎ出せば、エースの岸孝之を筆頭に、十亀剣、菊地雄星、野上亮磨、牧田和久と2ケタ勝利を期待できる実力者は揃っている。ここに、昨年ルーキーながら5勝を挙げた高橋光成、ドラフト1位の多和田真三郎が割って入れば、先発投手陣はリーグ屈指の布陣となる。

 可能性に溢れる先発陣と対照的に課題を抱えるのはリリーフ陣。昨年、守護神の高橋朋己は疲れの出た7月に登板8試合中6試合で失点を重ねるなど、この月だけで2敗を喫し、「投げるのが怖い」と弱音をこぼした時期もあった。また、72試合に登板し40ホールドをマークした中継ぎエースの増田達至も疲れが目立ち、武隈祥太、岡本洋介も盤石とは言い難い。

 そんな救援陣への救いとなりそうなのが、インディアンスから獲得したC.C.リー。台湾出身の右のサイドスローは、2014年に37試合に登板し28イニングで26奪三振と高い奪三振力を誇る。最速156キロの速球派は西武最大の弱点をカバーできるのか注目だ。

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