未来のスター候補が集まる12球団ジュニアトーナメントに注目

  • 谷上史朗●文 text by Tanigami Shiro
  • スポルティーバ●写真 photo by Sportiva

 これまでの大会を振り返ると、2005年に開催された第1回大会には、今秋、阪神からドラフト1位指名を受けた高山俊(ロッテJr.)や、DeNAの高城俊人(ソフトバンクJr.)、日本ハムの近藤健介(ロッテJr.)らが出場。第3回大会には西武の森友哉(オリックスJr.)、楽天の松井裕樹(横浜Jr.)、巨人の田口麗斗(広島Jr.)らが参加していた。森に当時の心境を尋ねると、懐かしそうな笑顔でこう返してきた。

「僕らのときは会場が札幌ドームだったんですけど、プロがやる球場で試合ができる、それも北海道に行けるというのでワクワクしたのを覚えています(昨年までは札幌ドーム、もしくはヤフオクドームで開催)。夏の大会が終わってからはこの大会でプレーするのが楽しみでしたし、それも優勝までできたのでホントにいい思い出になっています」

 学童野球(軟式)の頂点の大会としては8月に行なわれる「高円宮賜杯全日本学童野球マクドナルド・トーナメント」があるが、選抜メンバーによる12球団ジュニアトーナメントは選手個々のモチベーションを上げる大会として定着しつつある。
 
「とにかくレベルが高い」。阪神Jr.に孫の奨哉くんがおり、「家族から誘われて......(笑)」とひっそり観戦に訪れていた智弁和歌山高校の高嶋仁監督も小学生たちの実力に感心しきりだった。

 その言葉通り、今年は大会前から福岡ソフトバンクJr.の関戸康介くんや埼玉西武Jr.の野中駿哉くんに注目が集まっていたが、この他にも多くの好選手がいた。

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