元祖「楽天で復活」の山﨑武司から、栗原健太への熱きエール!

  • 島村誠也●文 text by Shimamura Seiya
  • photo by Kyodo News

 12月7日、楽天はコボスタ宮城に隣接する「イーグルスドーム」にて、テスト入団を果たした4選手の入団会見を行なった。そのなかに、このオフに広島を退団した栗原健太(33歳)の姿もあった。背番号は「0」。推定年俸は2000万円だという。

「絶対に力になる」と新天地での活躍を誓った栗原健太「絶対に力になる」と新天地での活躍を誓った栗原健太

 栗原は日大山形高から99年のドラフトで広島から3位指名を受け入団。07年に打率.310、25本塁打を記録すると、翌年も打率.332、23本塁打、103打点と、誰もが認めるチームの主砲に成長。09年にはWBCの日本代表にも選ばれた。

 しかし、12年の5月に右ヒジを手術。翌13年は不振により二軍降格。その後もケガや、若返りを図ろうとするチームの方針もあり、この2年間は一軍での出場はなし。オフに出場機会を求めて球団に自由契約を申し出て了承された。その後、楽天の入団テストを受け見事合格。新たなユニフォームに袖を通すことになった。

 そんな栗原の楽天入団を特別な思いで見ているのが、野球解説者の山﨑武司氏だ。

「クリ(栗原)のことは気になっていました。一度はチームの中心選手として輝いていたのに、やがて試合に出られなくなり、チームから必要とされなくなってしまった。オレと境遇が似ているところがあるからね」

 山﨑氏は87年に中日に入団。96年に本塁打王に輝くなど、チームの中軸として活躍。しかし、02年にオリックスにトレードとなり、04年オフに戦力外通告を受けた。一時は引退も考えたが、「このままでは終われない」と新規参入の楽天に入団。そのとき山﨑氏は35歳だった。

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