山本昌が語る「ラジコンとV12エンジンと肩甲骨」の奥深き世界

  • スポルティーバ●文 text by Sportiva
  • 小内慎司●写真 photo by Kouchi Shinji

山﨑 ただ僕は、エンジンは大きくても小回りが利かないし、足回りが悪いままやってきたからムラがあった。山本さんはV8でなんとかV12に勝てるように、凄まじい研究といろんな改造を施しながら走って、ここまで来た人ですからね!

山本 本当に性格も何も正反対だよね。だから、仲がいいのかもしれないけど。

山﨑 山本さんは平均値でずっと走って結果を残して行く人。僕はドンと一気に走ってハイ休む。印象はいいけど持続性がまったくなくて、休んだところを抜かれていくってタイプ。いい悪いでいえば、絶対山本さんがいいよ(笑)。

山本 そんなことないですよ。あ……そういえばV8で思い出したけど、ジャイの例のV12はさ、2000キロぐらい回してるの……?

山﨑 ああ、あれですか。あれはねぇ……
(以下、エンジンの話が延々と続くので略)

山﨑 ……あ、すみません。それで、なんでしたっけ? あのですね。山本さんは32年間、これ以上ないぐらい野球に没頭した野球小僧、悪い言い方をすれば野球バカで来たと思うんです。これからも野球のことを考えて、野球界に恩返しをしていかなければならない人ですよ。だけどね、オレはあえて言いたい。山本さんには野球バカで終わって欲しくないんです。大いに仕事して、遊んで、大活躍してほしいです。物事をよく知っているし、野球だけに留めておくにはもったいない人ですから。

山本 うん。僕も野球バカで終わらないようにはしますよ。

山﨑 32年間もマジメにやってきたんだから、ちょっとは遊びを取り戻してほしいのよ。それはまぁ、つまり“一緒に遊ぼう”っていう意味なんだけどね、うん(笑)。

対談(3)につづく

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