トライアウト2015。48人の中から「契約」を勝ちとるのは誰だ? (2ページ目)

  • 菊地高弘●文 text by Kikuchi Takahiro
  • 小池義弘●写真 photo by Koike Yoshihiro

 続く存在は中山慎也(33歳/前オリックス)。2011年には先発として8勝(9敗)を挙げて規定投球回に到達、防御率2.94と活躍した。2012年途中からはリリーフに転向して、以降も貴重な戦力になっていた。今季は一軍登板なしに終わったが、キレのあるボールをアピールしたい。

 他にも、日高亮(25歳/前ソフトバンク)はヤクルト在籍時の2012年に66試合に登板して3勝2敗15ホールド、防御率2.98という好成績を収め、まだ25歳という若さも魅力。江村将也(28歳/前ヤクルト)は新人だった2013年に31試合に登板して防御率5.40ながら、3勝0敗4ホールドを挙げている。

 高い可能性を感じさせるのは藤原正典(27歳/前阪神)だ。2009年にドラフト2位と高い評価でプロ入りしたものの、6年間で思うように実績を残せず、ここ2年は一軍登板がなかった。しかし、今秋のフェニックス・リーグでは9試合に登板。15回を投げて1失点と結果を残した。いい状態をアピールできれば面白い。

 また、個性派左腕では中後悠平(26歳/前ロッテ)に注目したい。左打者が脅威に感じる独特な角度からボールを投げ込むだけに、「ブルペンに置いておきたい」と感じる球団関係者もいるかもしれない。

 過去に実績を残した選手を見ていくと、新人王を獲得している投手が3人もいる。

 阪神在籍時の2007年にセ・リーグ新人王に輝いた上園啓史(31歳/前楽天)、日本ハム在籍時の2010年にパ・リーグ新人王となった榊原諒(30歳/前オリックス)。そして、日本ハムに入団してプロ3年目の2002年に新人王を獲得した正田樹(34歳/元ヤクルト)だ。

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