プレミア12開幕。世界ランク1位の日本に落とし穴はあるか? (2ページ目)

  • 永塚和志●文 text by Nagatsuka Kazushi
  • photo by Getty Images

 こうして出場国を見ると、豪華な顔ぶれのように思えるが、メジャーリーグが今季40名のロースターに名を連ねる選手の派遣を拒否したため、たとえばアメリカなどは、大半がマイナーリーグの選手で構成されている。逆に、WBC並みに本腰を入れているのは、日本、韓国、キューバ、台湾ぐらい。

 その中で、最も投打のバランスが取れており、優勝候補の筆頭に挙げられているのが日本だ。とりわけ、ここ2年ほどでプロ野球界は大幅な世代交代が起き、若手選手の台頭が著しい。

 投手陣では大谷翔平(日本ハム)、菅野智之(巨人)、武田翔太(ソフトバンク)、松井裕樹(楽天)がメキメキと力をつけ、野手陣も今季、トリプルスリーを達成した山田哲人(ヤクルト)、シーズン最多安打記録を更新した秋山翔吾(西武)、キャリアハイの成績を残した筒香嘉智(DeNA)が急成長。彼らは前回のWBCには出ておらず、国際経験こそ少ないが今回のプレミア12でどんな活躍を見せてくれるのか楽しみだ。

 ちなみに、2013年の第3回WBCでプレーした選手は、前田健太(広島)を含めて7人と少ないが、優勝候補の一角であることに変わりはない。

 侍ジャパンの小久保裕紀監督は、すでに先発ローテーションを発表しており、大谷、前田、菅野、武田、小川泰弘(ヤクルト)の順番で回すという。打順は、試合ごとに調子を見てということになりそうだが、中村剛也(西武)と中田翔(日本ハム)の大阪桐蔭OBの4番争いからも目が離せない。

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